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食べ物の物語

FARMER
嬉野茶発祥の地で新たな挑戦

  • 茶農家:松尾 俊一(嬉野市嬉野町)

私たちのお店で扱う紅茶やほうじ茶を栽培されている茶農家・松尾俊一さん。その松尾さんが今年の春から、新たな場所でお茶づくりを始めたと聞いて、嬉野市街から西へ7kmほど、不動山皿屋谷という地区にある松尾さんの茶畑を訪ねました。その谷は、「嬉野茶発祥の地」としても有名ですが、今は耕作放棄された茶畑が無数にあります。松尾さんが始めたこの土地でのお茶栽培は、それらを手入れし、農薬や化学肥料を使わずこの土地に合った種の茶樹を残していくというもの。そこには「土地の味を茶葉に込めたい」という松尾さんの熱い想いがあります。さらに茶葉の収穫や加工体験、試飲もでき、「人が集まる・お茶に触れる」場所を作る計画もあるそうです。

お茶農家になる前の松尾さんは、言語聴覚士として医療機関に勤務。言語聴覚士が対象とする主な障害の中に、食べる機能の障害(摂食障害)もあるそうで、松尾さんは問題の本質を明らかにし、対処法を見出すために様々なテストや検査を実施していく中で、お茶が人体に好影響を与えることを確信。その凄さに改めて気付き、お茶の魅力や可能性に強く惹かれていったと言います。そして今から約10年前、実家である松尾製茶工場6代目として茶農家に転身されました。そんな松尾さんが掲げる理想のお茶作りは、まず「作り手(茶農家)が楽しめる環境をつくる」こと。そうすることで「茶葉に気持ちが宿る」。すると美味しいお茶ができ「飲む人が幸せになる」というサイクル。まずは作り手が楽しむ!私もここが一番重要だと思いますが、土を触るとき、お茶について語るときなど、いろんな場面にその様子が伺えます。まるで子どものように好奇心旺盛な松尾さんは心底楽しそう。お茶が好き過ぎて、楽し過ぎて...ハードワークから膝を痛めてしまったくらいです。

日本が誇る伝統文化のひとつである日本茶。でも「淹れて飲む」という行為や、「産地の味わいを楽しむ」などの点では、コーヒーの方が注目されている気がします。そして生産者の高齢化や後継者不足により、国内の茶生産農家戸数や茶栽培面積は減少を続けているのが現状です。そんな中、就農から10年を経て新たにスター トした松尾さんの取り組みは、今後数百年続くお茶作りの根っことなる試みかもしれません。松尾さんがこれからどんなお茶の理想郷を作られるのかとても楽しみです。

不動山皿屋谷にてお茶の未来に想いを馳せる松尾さん

今!まさに建設中の小屋。試飲などもできるようになる

3匹のヤギも立派なパートナー

Cafe Info

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カフェ パンゲア
open火〜土 10:00~19:00、日・祝 10:00~17:00
add佐賀市天神3-2-15 佐賀市立図書館1F
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デイズキッチン
open9:30~18:00
add佐賀市城内2-1-41 佐賀県立図書館1F
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カフェ トレス
open火-日 9:30-18:00
add佐賀市城内1-15-23 佐賀県立博物館1F
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