EAT STORIES
食べ物の物語

ROASTER
ダイレクトトレード

  • コーヒーロースター:田中 裕之(福岡県糸島市)

カフェには欠かせないもの「コーヒー」。私たちのカフェで使うコーヒー豆を 一手に引受けてくれているのがコーヒーロースターの田中裕之さん。コーヒーの道に進んだきっかけは「学生時代に行った喫茶店でコーヒーを一杯ずつ丁寧に淹れる店員さんがかっこ良かったから」。決まっていた就職先を断り、卒業後は喫茶店やシアトル系のコーヒーショップで働き、2008年に自宅に焙煎所を構え、2010年には前原駅の近くにカフェと豆の販売をするお店をオープンさせた。

そんな田中さん、3年前から『ダイレクトトレード』という方法でコーヒー豆を仕入 れている。「ダイレクトトレード」とは南米などのコーヒー農家の所へ行き、コーヒー豆の直接取引をすることを言う。輸入業者が買い付けて来た豆を買うのでもなく、さらに現地の仲買人や卸問屋などの仲介業者もいない。田中さんは日本から数人の 同志と共に産地の農家のもとへ向かいテイスティングし、価格や量を交渉する。 このときに大事にしている事は「確かな品質のものを適正な価格で仕入れる」という事。美味しいコーヒーを届けるためには確かな品質を見極めることは不可欠。そしてそれを適正な価格で仕入れる理由は、コーヒー農家が安心してこれからも美味しいコーヒーを育てる事ができるようにするためだ。そもそも農家さんなくしてはコーヒーが淹れられなくなってしまう。 ダイレクトトレードには大変さやリスクも伴う。数トンにもなるという大量の豆を仕入れるための資金、渡航費。仕入れをした後の保管に掛かる維持費在庫管理などの手間。現地海外での、農園視察、テイスティング、価格交渉。日本の輸入業者から豆を仕入れれば一切かからない手間と負わなくて済むリスクだ。 それでも田中さんはダイレクトトレードを選び、来年も産地に足を運ぶ。直接産地を訪れることで、農家の人たちと信頼関係を築き公正で透明性のある取引をすること。気候の変化や、農家の新しい試み、変わり続ける現状を自分の五感で感じること。そうして見たり感じたりした生産の現状や背景を飲む人へ伝えること。それが生産者とともに良い豆を作り、美味しいコーヒーを届け続ける方法だと考える。

今の仕入れ先はエルサルバドルとニカラグア。いずれも日本からは飛行機などを乗り継いで17~30時間はかかる。私たちのお店のコーヒーはそうして田中さんが買い付けてきてくれた豆。その中から合うものを選び、さらに煎り具合もお店用に調整してもらっている。それを新鮮な状態で美味しくお出しできるよう店の在庫を見ながらスタッフがなくなりそうになったら田中さんに注文してそこから焙煎してもらい届けても らっている。

コーヒーを淹れる姿がかっこ良かったからという理由で入ったコーヒーの道。田中さんはその道をさらに突き進み、もっとコーヒーを好きになってほしい、もっと知ってほしいという想いから来春にはお客様がコーヒーの機械や器具に触れたり、テイスティングしたりと、もっとコーヒーを体験でき学べる空間を作る計画をたてている。そんな田中さんから豆を仕入れられることがとても嬉しく、今後も田中さんと一緒に美味しいコーヒーを届けていきたい。

エルタンボール農園の主アーネストさんと田中さん

収穫されたコーヒーチェリー

コーヒー豆の乾燥作業中

Cafe Info

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カフェ パンゲア
open火〜土 10:00~19:00、日・祝 10:00~17:00
add佐賀市天神3-2-15 佐賀市立図書館1F
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デイズキッチン
open9:30~18:00
add佐賀市城内2-1-41 佐賀県立図書館1F
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カフェ トレス
open火-日 9:30-18:00
add佐賀市城内1-15-23 佐賀県立博物館1F
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